奇跡!?

  • 2012/12/21(金) 17:04:17

父は若いころ、現実主義者だった。

母が、周りに見えないものを見るたちで、いつも「くだらない!」と一蹴していた。

その父が、私の夫が寝たきりだった状態から、今や社会復帰に向けてスポーツクラブでリハビリをするまでになったのを聞いて、

「奇跡だな」と一言。

「そんなわけないじゃん!本人の努力だよ!」と突っ込む私。

本人がいくら望んでもかなわないことはもちろんたくさんあるが、夫の事に関しては、本人の努力だと思っている。

何より、身体がどう動くかが健常者だったためにわかっていたことと、会社に戻るという強い決意。

敢えて言うなら、苦しみや不安の中でも決して諦めなかったことは、奇跡と言えるかもしれない。

それもこれも、あくまでも自分のため、だが。

父は、75になるまで重い病気はなく、肺がんを患っても早期だったため完治している。

それがここにきて毎日毎日あちらこちらの病院に通う羽目になって、よくぼやいている。

そのせいで気が弱くなったのか、「奇跡」などと言いだした。

適度な運動するのも面倒で、たくさんの薬を飲まなくてはならないのもうつ病チックになるほど苦痛で、

脳も目もあちこち悪いわ、痛いわ、自分は不幸のどん底だから、病気を克服しつつあることが「奇跡」なんだという。

貧しい日本で、高度成長期を生きぬいてきたはずの人生だが、この年になるともう気力を持つことさえ拒否している。

夫が入院中で知り合った難病患者さんの中でも、若いころは立派な仕事をやり抜いてきた人なのに、がんばれば寿命を迎えるその日までもう少し快適に暮らせると思うのに、諦めてしまって、どんどん症状が思わしくなくなってきてしまった人もいる。

夫と同じく、病気の後遺症でよりつらい状況からがんばって、装具をつけながらでも自分の足で立てるようになった人もいる。

それもこれも「奇跡」には違いないが、

「奇跡」とは、その人の気持ちが向かうベクトルと、思いの強さで、やるべきことをやり抜く人に起きる結果なのだろう。

長くかかる。そして、目標が達成できる保証はない。

どころか、達成できる確率は限りなく少ない。

でも、諦めない。

決して、諦めない。

目標を、夢を、持ち続ける。

生き抜くということは、こういうことなのですね。

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