上から目線の女!

  • 2012/11/07(水) 00:09:33

先日、私がレストランで一人で食事をしていた時のことだ。

私がオーダーを通したあたりから周りのテーブルが埋まり始めた。

旅行先ゆえ、年配のカップルや仕事かスポーツ仲間らしい数人がおもな客層だった。

私が食事を始めてまもなく、2席向こうのテーブルに小太りの中年カップルが席に着いた。

私は中庭に面した窓を向いて座り、他のテーブルも同じような向きに座っていたが、何故かそのカップルの女性の方が、窓に背を向けた状態で席に着いたのが目に入り、気になっていた。

周りはそれぞれ食事が始まり、おのおのの話題で盛り上がっている。

そこに そんなに大きな声でもないのにやけに響く女性の声がして、ふと眼をやると、窓を背にした女性が肘をつき、あごに手をやりながら、口だけ動かしてしゃべっていた。

おしゃべりというのでもなく、立て板に水、と言うのか息継ぎを感じさせないしゃべり方でずっとしゃべっているのだ。

特別通る甲高い声、というのでもないのに、話している内容が筒抜けなので、一人で暇な事もあり、つい、聞き耳を立ててしまった。

メニューを見ながら、男性がビールと、から揚げなんかいいかな?というのに対し、身体にいいものが良いんじゃない?と言い募る。

せっかくここまで来たんだし、楽しみたいという男性。

私は身体の事を考えて言ってるの!からだにいいものにしましょう!と勝手に男性のためにもずくを注文。

ビールは許したらしい。

そこまで来るのに5分くらい押し問答があって、彼女は絶対引かず、業を煮やした男性は反撃を試みる。

○○ちゃんさあ、夕飯とか食べない方がいいんじゃない?だってさあ、からだのためにさあ・・・

あ~、地雷踏んじまった!と私は思ったが、案の定女性はメニューをバサッと置いて、

なんで、いちいち気分が悪くなるようなこというの?いつもそうだよね?私はさあ、美味しいもの食べるのだけが楽しみなの!!うちの父もそういう人だったのよ!!!それにしてもホンっとに気分が悪い・・・なんなら、私、この席外させていただいても良いんですけど?

関西出身らしい男性は、おちゃめそうに笑いながら、まあまあ・・と言いながらとりなしているが、女性は本気で怒っていた。

そのうち男性がガサガサ荷物を出して、アルバムをテーブルに出し始めた。

どうやら、家族の写真を持ってきて見せると言う約束だったらしい。

何これ?なんで集合写真?

いや、うちってさあ、ロクな写真がないって言うか、適当なのがなくて・・・

その、適当でないのが見たいんじゃない。まったく、なんで集合写真なんか持ってくるの?と女性は機嫌の悪さに拍車をかける。

ひとしきりそんな押し問答があった後、女性は集合写真の中の一人を指さし、これ、誰?

あ、これがうちのおふくろ。

ふ~ん・・こんなデブなんだ・・・

一瞬、私の周りの客たちの手が止まり、おしゃべりが止み、時が止まる。

その一瞬の静けさの後、何事もなかったかのように食事とおしゃべりが続くのだが、どのテーブルも耳がダンボになっているのが、私の位置からよく見える。

私もぶしつけながら、その女性の方に身体を向け、観劇と洒落こんだ。

その失礼千万な、上から目線の嫌味なおブス女優は、私の視線を感じて受けて立ったらしく、得意げになって持論を展開し、男性をぺちゃんこにやっつける。

男性は健気に、親戚を紹介するのだが、女性の標的は彼の母親と妹と叔母がデブでそっくりという事を執拗に攻撃!

男性が気を取り直し、別の話題にふろうとすると、「いただきます!」と切り口上で男性を止める。

挙句に、さんざん好きにいじり倒した集合写真をぱたっと閉じて「しっかし、ホントにつまんないモノ持ってきたわね!」とのたまう。

さすがに気分が悪くなった私は、ウィスキーのお湯割りも終わっちゃったことだし、席を立った。

何故か周りの客達が私を不安そうな目で追う・・・

公開処刑の場に同席してしまった妙な連帯感が、いつの間にか生まれていたらしい。

どっと疲れたが、その日はよく眠れなかったのは言うまでもない。



関連記事
スポンサーサイト

トラックバック

この記事のトラックバック URL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント:

この記事にコメント:する

管理者にだけ表示を許可する